陽だまりのような時間

「苦しくない?」という呼びかけに、目を閉じたまま頷かれる患者さま。

入院されるまで一人でもよくお出かけし、ご友人とお食事してくるというアクティブな92歳。

今日は久しぶりにくーちゃん(猫)とのご対面です。

動物が大好きで、ご家族と一緒にたくさんの猫をかわいがっていたそうです。

この方に「何かできることはないか?」とカンファレンスで何度も話し合い、

今まで何度も一時帰宅や外出を計画しましたが

「家に帰りたい。でも、苦しい・・・。」と体調がととのわず断念してきました。

ふとした会話の、「猫に会いたい」という一言で、一気に準備を進めました。

感染対策のため病室に猫を入れてあげることができないため、

ベッドのまま入れる別の部屋を準備してくーちゃんを待ちます。

どこに連れてこられたのか、不安そうな鳴き声のくーちゃん。

バスケットからもなかなか出てくることができません。

ご家族の援助のもと、そっと撫でたりするうちに少しずつ慣れてきたのか、

患者さまの胸元で丸くなり、細い腕の中で気持ちよさそうにしていました。

慣れた手つきで何度も何度も、確かめるようにくーちゃんを撫でる患者さま。

表情も穏やかで微笑んでいるようにも見えました。ご家族の嬉しそうな笑顔に

囲まれて、ポカポカした陽だまりのような時間を過ごすことができました。

 

関連記事

キラっと看護 今日のありがとう
  1. 2017.12.15

    技術の伝承
  2. 2018.01.23

    恐怖の電話
  1. 2017.11.10

    夜勤交代
PAGE TOP